https化(常時SSL化)とは?メリットを詳しく解説
「ホームページのアドレスがhttpからhttpsに変わっているけど、何が変わったの?」と疑問に思ったことはありませんか? このページでは、https化(常時SSL化)について、そのメリットなどをご紹介します。
https化(常時SSL化)とは何か?
近年、セキュリティへの対策がより求められるようになり、多くの人が安全性に配慮したWEBサイトの構築に向けた動きを見せています。中でも近年多く注目されている取り組みのひとつに、通称「https化」があります。
https化とは、簡単に説明すると、暗号化された安全な通信方式をWEBサイト上に導入する取り組みを指します。一昔前のWebサイトではhttpという、通信内容を暗号化しない通信方式が主流となっていました。
そのため、Webサイトを通じて入力した情報が第三者に閲覧、盗取されるリスクが存在したのです。httpのこの弱点を解決すべく開発された通信方式にhttpsがあります。httpsを用いることにより、通信内容を自動的に暗号化し情報漏えいのリスクを大幅に削減することができるようになります。
https化と並行して、近年よく聞かれるようになった単語に「常時SSL化」というものがあります。この常時SSL化とは、Webサイトを完全にhttps化することであり、あらゆる場面でhttpではなくhttpsによる通信がなされるように変更します。
https化(常時SSL化)のメリットとは?
近年のインターネット上では、情報漏洩事件が急増しています。個人情報が悪用され、さまざまなトラブルの原因となっています。このようなリスクへの対策として、安全性の高い通信プロトコルであるHTTPSが広く普及しています。
HTTPSとは、従来のHTTP通信にSSL/TLS暗号化技術を用いたWeb通信のことです。HTTPSを使用することによって、以下の4つのメリットが得られます。
データの盗聴や改ざんを防ぐ
従来のHTTP通信は、暗号化されていないため、悪意のある第三者により通信内容を盗聴されるおそれがあります。また、通信内容を改ざんされるリスクもあります。
HTTPSではSSL/TLS暗号化を採用しているため、通信内容が安全に保護されており、盗聴や改ざんされる心配がありません。安心してWebサイトを閲覧することができます。
情報漏洩リスクを軽減
HTTP通信では、IDやパスワード、クレジットカード情報などの入力情報は平文で送信されます。万一、悪意のある第三者に通信内容を盗聴された場合、情報漏洩につながってしまいます。
HTTPSを使用することによって、送信データが暗号化されるため、情報漏洩リスクを効果的に軽減することができます。特に、Eコマースサイトなどで重要な個人情報を入力する場面では、必須の手法となっています。
信頼性の向上
HTTPSでは、SSL/TLS暗号化を使用するだけでなく、独自ドメインのSSLサーバー証明書という技術を用いて、サーバー認証も行われています。サーバー認証によって、閲覧しているWebサイトが本物のサイトであるのかどうか確認することができます。
フィッシングサイトのように偽装されたサイトは非常に危険ですが、HTTPSを採用しているWebサイトを閲覧している場合、警告を表示してくれるため、安心して利用することができます。
SEO対策にも有効
Google ChromeやMicrosoft Edgeなどのウェブブラウザでは、暗号化されていないHTTP通信のWebサイトに対して「保護されていない接続」という警告が表示されるようになりました。
HTTPSを採用しているWebサイトを表示している場合は、アドレスバーに鍵マークが表示され、安全性が高いことがアピールされているため、ユーザビリティの向上やSEO対策にも有効です。
セキュリティ強化
ウェブサイトを HTTPS 化する主なメリットは、セキュリティの強化と信頼性の向上です。HTTPS は、HyperText Transfer Protocol Secure の略で、HTTP にセキュリティ層 (SSL/TLS) を追加したものです。
SSL/TLS は、データの送受信時に暗号化を使用することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。これにより、個人情報や機密情報などの重要なデータが安全に送信されるようになります。
近年、インターネット上の犯罪が急増しており、個人情報やクレジットカード情報が盗まれるなどの被害が報告されています。HTTPS 化は、このような犯罪からユーザーを保護し、安全なインターネット環境を提供する上で重要な役割を果たします。
また、HTTPS 化は、ユーザーの信頼度向上にもつながります。ウェブサイトのアドレスバーに鍵マークが表示されると、ユーザーはウェブサイトが安全であることを認識し、安心感を持つようになります。
SEO対策に有利
検索上位表示を目指すには、さまざまな要素が絡み合っていることがわかります。特に注目すべきポイントは、サイトのドメインランクと、https化による検索順位の向上です。
ドメインランクは、サイトの権威性や信頼性を示す指標として重要な役割を果たします。官公庁や大手企業のサイトは、高いドメインランクを誇り、検索結果でも上位に表示されやすくなります。これは、ユーザーにとって信頼性の高い情報源と認識されているためです。
一方、https化は、サイトの安全性と信頼性を高める対策として重要視されています。Googleは、https化されたサイトを優先的に上位表示させる方針を明示しています。つまり、https化することで記事の検索順位が上昇し、より多くのユーザーに情報を届けることが可能になります。
WEBサイト分析が向上
WEBサイト分析には、自社サイトの検索順位やアクセス数、ユーザーの遷移経路などを把握することが必要です。https化は、WEBサイト分析において効果的であるとされています。
Google検索はhttps化されており、https化することで検索エンジンからの流入を「Googleから来たユーザー」としてアクセスログに残すことができます。これにより、データ分析がより正確になります。
WEBサイト高速化
https化はウェブサイトの高速化にも繋がります。従来のhttpと比べて、httpsは暗号化処理が必要であるため、通信速度が遅くなると思われがちですが、TLS 1.3以降のプロトコルでは通信速度が向上しています。さらに、https化に伴い、http/2が有効になり、複数のファイルを一括して転送することで高速化を実現できます。
さらに、httpsはモバイル機器でのウェブ表示の高速化にも有効です。https対応のウェブサイトは、Google Chromeや
Safariなどの主要ブラウザで高速に表示されることが確認されています。特に、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器は、帯域幅が限られているため、https化による高速化は大きなメリットとなります。
このように、https化はセキュリティ強化、ウェブサイトの高速化、モバイル機器でのウェブ表示の高速化など、さまざまなメリットがあります。今後、ウェブセキュリティがますます重要となる中で、https化は必須と言えるでしょう。